スズキ Goose 250
一説によると1992年一年間しか造られなかった、つまり不人気車。
倒立フォークの350は以前はよく見かけたのだが。
350とフレーム本体を共有し、コストダウンの為の鉄スイングアーム
正立フォーク、軽2輪の規格に合わせスケールダウンされたエンジンを持つ。
それでも当時のカタログには勇ましい文句が並ぶが、
どうって事ない普通のエンジン、250単気筒にしては重めの車重
不釣り合いに太い41mm径のフロントフォークなど
どうもチグハグな印象を受ける。エンジンを目一杯回さないと遅いが
その代り燃費は良い。昔々乗っていたCB50Sがちょうどこんな感じだった。
兄貴分のグース350の方は流行りで無理付けした倒立フォークが
フレームとの剛性バランスをぶち壊し、もっとチグハグ???な
バイクという噂である。乗り難いポジションの鉄でできた安っぽいセパハンは、400刀の純正ジュラ鍛の物と
交換、またグース250専用のコストダウンされた鉄製ヘッドライトステーは兄貴分350
純正のアルミの物と交換した。これらの部品はポン付けできる。元々、社外品のオイルクーラーがセットされており、足回りも前後調整式の物が
取り付けられている。この足回りはおそらくVガンマSP’88〜89年式頃の物と思われる。
割れていたテールカウルも中古品と交換。マフラーはヨシムラ製だが、その音は情けない。まるでスクーターのようだ。
この不人気車グース250、専用部品の消耗品は欠品が出ている。
250専用のリヤスプロケはメーカーからはもう出ない。見た目キラキラで
値段ばかり高くてすぐ摩耗して使えなくなる社外品のアルミ製は嫌なので
純正の中古品を確保しておいた。この車両は珍しいとあって、中古転売業者からボロボロのを騙されて
高く買ってしまったのだ。エンジン実働との謳い文句だったが、
ジェネレータコイルが壊れていて発電できず。その交換部品だけで
3万以上余計にかかった。売り飛ばそうにも損をせずには売れないので
仕方なく手元に置いて、たまに乗っている。まさにCB50S、原チャリ感覚の
乗り味である。シティーコミューター専用。長距離を走れなくもないが
ツーリングに行くのなら違うバイクの方がいい。
追記;
およそ1年半持っていた。しかしその間の走行距離は800kmぐらい。
最終的な完成図
今日、とうとう手放した。
勿論、かかった費用を到底回収できない爆安値で、だ。
買った方は喜んでおられた。他人を幸せにする事ができたのは最後の救いか。
最後の姿。バイザーを外して、入手時に憑いていた変なミラーを磨いて付けて売った。
窮屈な乗車姿勢、回すと振動の多いエンジン、ストロークの短い脚周りなど
長距離ツーリングに向く要素は全くないバイクだった。
燃費が良いので気軽な足代わりでしかなかった。
コーナーリングマシンとしては、やはり車体とエンジンがマッチしない。
軽く高回転まで過大な振動も伴わずにストレスなく回るエンジンが必要だったのだ。
このフレーム+もう一回り細い正立フォーク+2気筒でよく回るエンジンなら
素晴らしいマシンができただろう。
今日最後に乗ってみたが、やはり5000回転からの振動は興冷め。
もしこれがオフ車のエンジンなら可なのだが。
そんなわけで、こいつを手放して次は同じ250cc単気筒ながら、オフ車を選んでみた。
... 毎度毎度の事だが、またしても騙されてハズレを引かされた。
新たなる苦闘の展開はまた今度。
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それから数年後
またしてもグース250を手にいれてしまったのだ。