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ナイトホークを手放してひと月
SVを買うなら400、カウル無し、前期型のシングルディスク仕様
そう思っていた通りの出物が偶然あった。
距離の割に値段は高い(毎度の事)が
この条件の物は最近見た事が無かったので
暫し悩んだ挙句ポチった。

引き取り時のツーリングレポート 地獄の800kmはこちら


ツーリングに行ってみた。

 

ツーリングにまた行ってみた。



出っ張ったタンクとフレーム。転倒すれば、まずやられるだろう。
タンク容量は16L どうやら燃料コックはなく。タンクからオイルポンプへ繋がり
キャブへ圧送されているようだ。現代のバイクは判らん。

サイドスタンドが寝過ぎているのが困る

和製ドゥカティモンスター。この頃のスズキはグースといいSVといい
どこかで見たようなデザインが多い。
しかし宇宙人顔のカウル付きモデルよりはこちらがマシだと思う。
カウル付きは更にハンドル周り、フロントサスも変更になり
小回りが利かなくなるのだ。

グースよりはややマシだが、固くて座り心地の良くないシートは
長距離ツーリングには不向きだ。しかし
尻が痛くなったら休憩のタイミングと捉えればいいのだ。

メーターバイザー、ミラーは前車から流用。
当初からコンドルハンが付いていたが
他にいらないゴミまで憑いていたので撤去した。

もうすぐ5万kmになる。過走行車だが、現代では当たり前。
油圧警告灯、燃料残量警告灯等を備える。
タコメーターは11500rpmからレッド

 

ステップ同軸上ペダルは元々はレーサーレプリカの装備。

ヨシムラマフラー付きだが、このマフラーは後の年式か他車流用か?
この年式には不要な触媒が付いているようだ。

フロント大径シングルディスクブレーキ、トキコ製2potキャリパー

リヤは対向2pot

マルチリフレクターヘッドランプ。プラスチック製で安っぽく見える。

オイル交換を終えて走ってみる。(ドレンボルトはM12だった)
走行5万km近くになるので、エンジンは少しタペット音は出ているが
距離の割には好調である。
400なので絶対的パワーはないが、高回転までよく回る。
タコメーターの針がレッドゾーンを超える勢い。
2ストフィーリングとは、グースではなくこのエンジンなら当てはまるだろう。
その代わり 燃費はさほど良くはない。高速で22km/Lぐらい。

車体回りは、さすがにバブル以降に設計された物 各所にコストを出し惜しみ
した部分が見える。

アルミのメインフレームは頑張った方だろう。
サスペンションは最も残念な部分だ。
41mm径のインナーチューブを持つフロントフォークは何の調整機構も持たず
オイルが古くなるとスカスカになる。フォークオイルを交換して貰っただけで
かなりマシになった。 昔のバイクはインナーチューブ径が細かったが
これほど深々と沈まなかった。ANDF、PDF等の機構が付いた昔のバイクが懐かしい。

フロントブレーキはシングルディスク+片押し2pot
多くの安い量産車に付いているトキコのキャリパー。必要最低限の性能だ。
リヤも同様、多くの車種に採用されている対向2pot 
ブレーキパッドは予算を見て交換したい。

この頃から見た目重視になったのか、やたら太くて扁平な
ラジアルタイヤが標準装備されるようになった。
SV650とも共通の太過ぎるタイヤ、ホイールも残念な部分。
現代のバイクは皆このようになっているが
それが嫌なのだ。慣れ親しんだ昔の感覚がいい。
タイヤも交換を機会に、サイズダウンを考えている。

各部コストダウンの塊のようなバイクだが、回して楽しいエンジンと
充分な剛性のフレームが救いだ。ブレーキ、足回りはセッティング次第で
何とかなるだろう。

もう暫く乗ってみよう。

追記:

少し走ってみた。
スズキが造りたかったのは、かつての、旧き良き時代のレーサーレプリカの
生まれ変わりだったのかもしれない。このSV400が最初に出た1998年当時は
まだVΓの最終型が販売されていた頃だった。
しかし、極限まで尖がった最終型VΓではなく、その少し前、1988年頃のVΓと
このSV400は重なる物があると思える。
アルミフレームに高回転型Vツインエンジン。ほどほどのサスとブレーキ
このSV400、エンブレの効きが強すぎるとの評をネットでよく見る。
原因は、高回転重視の為、クランクマスをぎりぎりまで削ったからなのだろう。
低回転域での乗り易さより高回転でのパンチ力。
のんびり流すツアラーではなく、レーサーレプリカの思想。
ただ、1998年という時代が時代だけに バブル期のような贅沢な設計にはできず
エンジンとフレーム、最小限。サスやブレーキはお好みで社外パーツに変えて下さい
そういうスタンスなのかもしれない。
とりあえずは純正の状態でもしっかりメンテナンスすれば
そこそこは走れるようにはなるだろうか。

 

追記2:’21.6.6

暫く走り込んで分かった事
このバイクはストック(純正)のままでは
決して初心者向けとは言えない。
先にも述べたが、軽いクランクマスは
強すぎるエンブレを生み
スカスカのフロントサスはその度に深々と沈み込む。
純正のブレーキパッドも恐らくメタル系で
いきなりギュッと効いてしまい、また前のめりになってしまう。
姿勢が安定しないのだ。前後にカックンカックンと揺すられ
初心者だったら耐えられないだろう。
乗り方のコツは、エンブレが掛かり過ぎない様
アクセルを急激に戻さない事だ。
アクセルコントロールに神経を使うのだ。
ブレーキパッドは、もっとコントロール性重視の物がいい。

そこで、
ブレーキパッドとタイヤを新調してみた。
ブレーキパッドは定番の赤パッド
タイヤはピレリ ロッソコルサV
太すぎる純正サイズから
400tバイクに適切なサイズに変更した。
ハンドルエンドに制振ウエイトを付け
グリップも変えて 理想の状態に近づけた。

 

 

 

バーエンド、グリップ交換

5万km目前

更に、GSF750でやったように フロントフォークのオイルを足してみた。

この作業は手順を誤ると大変な事になる。
フォークのトップキャップを外す前にエンジン下にジャッキを当て
フォークが沈まないようにしなければならない。

フォークスプリングを押すワッシャー 片側につき純正1枚+2mm厚を2枚追加した。
フォークオイルも片側12ccずつスポイトで追加注入した。

更に、入っているフォークスプリングが左右で長さが違う事が判明。
ブレーキキャリパーが付く右側の方がスプリング自由長が長い。
故にカラーが若干飛び出る
右側はキャリパーの分バネ下が重くなる、その対策だろうか。

タイヤサイズを変更 以前のリムフランジ幅よりも薄いタイヤ、というのは解消された。
やたら幅広扁平が良いとは限らない。

リヤもこの通りスッキリ美脚。

そして走ってみる。
どうやらこのバイクはのんびり流すツアラーと言うよりも
汗かいてコーナーリングを練習するトレーニングマシンのようだ。

もっともっと走ろう。

もっと走ってみた。
コーナーリング最速マシンになるかもしれない。
上記やった細かい作業が上手くかみ合ったのだろう。

GSF750と交互に走らせているが、比べるとGSF750はやはり重い。
よくGSF750を400並みの軽さだと表現されるが、乾燥200kgは
400並みとはいかない。しかしトルクのあるエンジンはそれを補って
余りある。安心して走れるのだ。対してSV400 は確かに軽い。
しかしスズキの常、重心が高いので神経を使う。
ドカンと来るエンブレを気にして走らねばならないので余計に。
上手く乗りこなせればいいマシンなのだが。
鍵はタイヤにある。GSF750もそうだが、ラジアルタイヤは私にとっては
グニャグニャで柔らか過ぎ、ハンドリングの抵抗でしかない。
舵を切った時、すっと切れるぐらい空気圧を高めに維持する事で
心地よく走れる。

 

21.11.24 追記3

貧乏を拗らせた。
大変残念な事に、とうとう売却してしまった。
嫌になった訳では決してない。コロナ禍での貧困の成せる技
凡そ半年、2千km弱乗ったが、ついにどこも壊れなかった。
毎回、セル一発始動。5万km走っているのにエンジンは絶好調だった。
ネットに溢れている、SV400は壊れるという話は、この車両には
全く当てはまらなかった。
いい思い出だけ残して手放せたのはせめてもの救いだろう。

 

ナンバーはキリ番、何と1300番だった。
ハヤブサだったらぴったりの番号。
名義が変わったのでこの番号はもはや存在しないが。

SV400 2号機はこちら



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